• 企業・団体
  • 経営層
  • 人事・採用担当

「伝える」と「伝わる」は違う。採用広報が変わる“Why”起点のプレゼンテーション術

  • Facebookでシェア
  • この記事をtweetする
  • LINEで送る

採用市場が急速に変化する中で、企業が本当に必要とするのは「応募数」ではなく「共感して働きたいと思う人材」ではないでしょうか。
では、どうすれば“共感”は生まれるのか。
今回は“Why”を起点とした「伝わる」プレゼンテーション術をご紹介します。

中小企業の採用の実情

そもそも、なぜ中小企業の採用力が低いのでしょうか?
給与や福利厚生など条件面での理由もあると思いますが、その根本的な理由は
「魅力が伝えきれていない」「知られる機会を持てない」「競争がないため磨くことをしない」という3点があるのではないでしょうか。
一方、学生側は「差が分からない(働く魅力が分からない)」「知っている会社から調べる」という状態にあります。

「伝える」だけでは、人は動かない

多くの会社説明会において
会社概要、沿革、事業内容、募集職種…
などを話すだけになっていませんか?

しかし、それらはすべてHPを見れば書いてある“事実情報(What)”でしかありません。

学生が説明会で求めているのは、「どんな会社か?」ではありません。
「なぜこの事業をやっているのか」「どんな想いや価値観がそこにあるのか」
「ここでしか聞けないこと」を聞きに会社説明会に足を運んでいます。

企業が学生に志望動機の“Why”を求めるように、学生も企業の“Why”を求めています。
つまり、企業側が「Why」を語らなければ、そもそも選ばれようがない、ということです。
企業が学生に対して履歴書に書いてあること以外の情報を聞きたいのと同様に、
学生も企業の「見た目・スペック」ではなく「どのような人」かを知りたいのです。

中小企業でも500人を集めた「プリン屋」の話

地方の小さなプリン屋が、合同会社説明会で毎回100人以上を集め、のべ500人超が殺到した、
という成功事例があります。

その理由は明快です。
企業名も業界も明かさず、ある言葉をただ一つ。
「世界一美味しいプリンを、世界に届けたい」というスローガンだけ、ブースに掲示しました。

これが学生の心を動かしたのです。
そのスローガンの裏には、創業者の原体験と強い“Why”があります。

・幼少期、外食もままならなかった家庭で、おばあちゃんが作るプリンが唯一のごちそうだった
・プリン一つで人を幸せにできると知った
・その幸せを世界中に届けたい
・だからこそ大卒社員の力が必要だ

上記を語る中で、学生は、この物語=「Why」に心を奪われました。
“プリンの会社”ではなく、“笑顔をつくる会社”として映ったのです。
結果、説明会参加者は500人超、選考希望者は300人に達しました。

企業説明会が学生を惹きつけられない理由

多くの企業が説明会で以下のことをスライドにいれています。
・会社概要
・沿革・社是
・サービス紹介
・募集職種
・働く環境
・採用条件

ですが、これらは「What」にすぎません。
そして“どの企業も同じ形”の説明になり、差別化が起きず、選ばれにくくなります。
”事実の説明だけでは、人の記憶は20秒で消える”と言われており、印象に残るのは、説明ではなくエピソードなのです。
学生は「What」よりも、「Why」を聞きにブースに足を運んでおり、
その本質に気づかなければ、採用広報は永遠に空回りしてしまいます。

“Why”を語るために整理すべき要素

ではどのように伝えていけばよいのでしょうか。
まずは話すべき順番として 「WHY → HOW → WHAT」を意識してください。

 

【Why】
会社は何のために存在するのか
なぜその事業をやっているのか
なぜこの採用をするのか
【How】
どのような価値観で仕事に向き合っているか
どのように事業を進めているか
どのように顧客と向き合っているか
【What】
事業内容
プロジェクトの紹介
職種・仕事内容

 

企業説明の本質は 「Whatを説明すること」ではなく、「Whyを感じさせること」 です。

説明会の形式の特徴を知る

リアルとオンライン、合同説明会と単独説明会では、それぞれ参加者の温度感が異なります。

リアルは双方向のやりとりが可能で相手の表情が見えますが、オンラインは一方通行で反応が見えません。

また合同説明会は時間が短く他社との比較がある一方、単独説明会は時間が長く自社への関心が高い状態です。
特にオンライン合同説明会は最も難易度が高く、短い時間で相手の反応が見えず、他社と比較される中で興味を惹かなければなりません。

“伝わるプレゼン”の重要ポイント

”いいプレゼン”には以下のような共通点があります。

①スライドより「語り」が圧倒的に重要
スライドがない状態、手ぶらでも伝わるような内容や話し方でプレゼンを行いましょう。
また受け手目線の構成にすることも意識してください。
伝える側と受け手側のギャップを減らし、「何を話すか」より 「どう語るか」を意識してください。
②投げかけ・問いを使う

「150円のプリン、高いと思いますか?」
「今日ここに来た理由はなんですか?」

問いは、聞き手の脳を動かし、記憶に残ります。
特にオンライン説明会で効果的です。

③エピソードが人を動かす

原体験や価値観を語ると、表情や声の抑揚が自然と変わります。
具体的なエピソードに含まれる熱量は、事業の説明だけでは絶対に生まれません。

④魅力の一点集中

複数要素を詰め込んだ「幕の内弁当」は記憶に残りません。
強いインパクトを生むには、伝える魅力をひとつに絞ることが不可欠です。

まとめ:共感されるWhyを語る

採用において、多くの企業は「伝える」ことに注力しがちですが、
求められているのは企業の「Why」を語り、求職者の共感を得ること。

①Why → How → What の順で構成
②Whatではなく、Whyを語る
③How(伝え方)で差をつける

数字や実績を並べるだけの説明は、もはや通用しません。
働く人の想い、創業の背景、挫折、こだわり、価値観…。
採用広報は、これら“共感されるWhyをどう語るか”が、成果を大きく左右するといえるでしょう。

会社説明は“会社の紹介”ではなく、
「なぜこの会社で働くことが、他社では得られない価値になるのか」を伝える場 です。

取材 :
  • Facebookでシェア
  • この記事をtweetする
  • LINEで送る

問い合わせ先

住所 〒 810-0001
福岡市中央区天神2-3-25 天神ZEROビル5階
E-Mail fukuoka-c-s@3140pa.com
電話番号 0120-946-059
事務局(受託事業者) 福岡市中小企業人材確保・定着支援事務局/受付時間 平日10-18時
事業サイトURL https://recpar-lg.com/fukuoka-c-s/