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令和の学生は企業の”ここ”を見ている。学生への調査で見えた内定承諾の決定打

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ナビサイト、口コミ、SNS、エージェント、インターンシップ…。
情報が溢れる令和の就活。しかし、6名の学生への調査から見えてきたのは、
「情報量」よりも「感情」が意思決定を左右しているというリアル。

今回は九州エリアの大学生6名(文理混在/大手・中堅・ベンチャー内定者など)に、
企業との出会いから内定承諾までのプロセスをヒアリング。
そこから浮かび上がった“今どき就活”の特徴を
今すぐ使える「採用担当へのヒント」とともに整理してお伝えします。

就活の始まりは「戦略」よりも「きっかけ」

まず印象的だったのは、就活のスタートが必ずしも計画的ではないという点です。

先輩から「この会社いいよ」と勧められたことがきっかけになった学生
教授からの一言で業界を絞った学生
祖父の職業への憧れから営業職を志望した学生
SNS広告をきっかけにエージェントと面談し、長期インターンに進んだ学生

多くは「なんとなく」「紹介されて」「話を聞いてみて」という偶発的な接点から動き出しています。
企業にとっては、学内イベントやOB・OG、リファラルなど“最初の接点”が想像以上に重要であることが分かります。

一方、時期については「本格的に動き出したのは3年の12月頃」という声が複数名から挙がっています。
ただし、「1年生から意識はしていた」「先輩に言われてなんとなく考えていた」という学生も複数で、
問題意識の芽生え時期と行動開始時期には明確なズレがあるようです。

つまり、「就活のスタートが遅い学生=情報が届いていない学生」ではない、ということです。
課外活動や資格試験などで動けなかっただけで、情報収集のスイッチが入れば一気に動く、ということで、
夏インターンシップへの参加が少ない学生でも、冬のリアルな接点が志望度を一気に高める事例も。

💡採用担当へのヒント
3年生後半のリアルな接点(インターンシップ・説明会)が最大の接触機会
「動き出しの遅い学生」も見逃さない設計を

情報収集のリアル。採用サイトは“全部読まれない”

情報収集ツールは、リクナビ・マイナビが入口。
選考段階では口コミサイトを参照するケースも。

ただし、口コミの活用度は二極化しており、「かなり読み込む」学生と「ほとんど見ない」学生に分かれています。

一方で興味深いのは、採用サイトの位置づけです。

「全部は見ていない」
「欲しい情報だけ確認する」
「ブログが多すぎて追いきれない」
「1年目のスケジュールが知りたい」
「可読性が大事」

こうした声が複数挙がりました。
情報量そのものより、“就活生向けに整理されているかどうか”が重要視されているようです。

また、TikTokやInstagramを最終比較段階で確認した学生もいますが、
動画やSNS単体で志望度が上がるケースは限定的。

あくまで“安心材料”や“雰囲気確認”としての活用が中心です。

 

💡採用担当へのヒント
デジタル採用コンテンツはあくまで「確認ツール」として機能する

決定打は「雰囲気」と「熱量」

つまり採用サイトだけで志望度が下がった企業はないが、高まりもしないということです。
むしろ「人事担当者の話し方・雰囲気」「社員の目が生き生きしているか」が
ファーストインプレッションに直結しています。

興味深いのが、6名中ほぼ全員が挙げたキーワードが、「雰囲気」と「熱量」です。

「社員の目が死んでいた企業は外した」
「一方的に自社アピールする説明会は違和感があった」
「人事の人柄で安心できた」
「営業の先輩の姿を見て成長の予感がした」

条件面や知名度よりも、“この人たちと働けるか”という直感が判断軸になっています。
さらに印象的だったのは、不合格時の丁寧なフィードバックに好印象を持った学生の声。
選考の質そのものが企業ブランドを形成することのあるようです。

💡採用担当へのヒント
学生は「この会社で自分が働いているイメージが持てるか」を常に確かめている
社員の人柄・職場の空気感・成長環境を具体的なストーリーで伝えられるかが鍵
担当者・社員の「熱量」が採用を左右する
志望度を上げるのは説明会・インターンシップでの社員の言動

内定承諾を左右するのは「フォロー」=「選考中の連絡クオリティ」

内定承諾の段階では、

・連絡のスピード
・懇親会や面談の手厚さ
・実際の業務体験
・将来の成長イメージ

が大きく影響しているようです。

給与や福利厚生が決め手になったケースは少数派で、
「ここで成長できそう」「ここなら長く働けそう」という確信が重要視されています。
特に地方学生は、地元志向や支社配属の可能性を現実的に見ている点も特徴です。

また最後の1社を決める際、複数名が「人事担当者との連絡の質」を決め手に挙げています。
多すぎる連絡への抵抗や、適切な距離感の大切さが浮かび上がった結果となりました。

「フォロー面談が手厚かった」「面接官のフィードバックが具体的だった」という声も志望度向上につながっていました。
一方、「内定後に何度も面談を設定された」「承諾を急かされた」という体験は辞退につながった事例も。

💡採用担当へのヒント
学生は「選考中のコミュニケーション」で入社後の職場を想像している
適切な頻度・誠実な内容・学生のペースを尊重した連絡が、最後の1社に選ばれる鍵に

まとめー令和学生の就活3つの特徴

今回の調査から見えた傾向は、次の3点です。

①条件よりも「人」と「空気」
「会うこと」への投資 ── インターンシップや説明会での社員の熱量が志望度を作る
②採用広報は“量”より“整理”
「リアルを見せる」コンテンツ ── 採用サイト・ブログは「就活生向けの入口」を設計する
③内定後フォローが勝敗を分ける
「余白のある」コミュニケーション ── 連絡の頻度・質こそが、最後の1社に選ばれる決め手になる

 

令和の学生は情報を冷静に集めています。しかし最後に意思決定を下すのは、論理ではなく感情。

採用サイトを増やすことより、就活生目線での導線設計
派手な演出より、説明会での等身大の熱量を
そして選考は、評価の場であると同時にブランディングの場でもある

情報過多の時代だからこそ、企業の“本音の温度”が問われているのです。

※本記事は、2024〜2025年卒の大学生6名を対象としたインタビュー調査をもとに執筆しています。

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