株式会社キャッチアップは、国産CMS「baserCMS」の開発・普及を牽引し、サーバーサイド構築において高い技術力を誇るスペシャリスト集団です。
制度導入についてお話を伺ったのは、取締役の照山氏。財務・人事から福利厚生の策定、社内制度の設計まで、組織運営の中核を担うバックオフィス業務を幅広くマネジメントしています。代表の江頭氏と共に「社員の働きやすさと働きがいを追求する」というミッションを掲げ、組織づくりに邁進されています。奨学金返還支援をいち早く自社で制度化した背景や、福岡市の補助制度活用の経緯、そしてその成果について聞きました。
当社の強みは、Webサイトの「裏側」にあたるサーバーサイドの開発にあります。
26名という規模ながら専属テスターを3名配備するなど、品質管理を徹底しており、その信頼から年間200〜300件もの案件を手がけています。
大手広告代理店とのパートナーシップによる大規模なWebシステム構築はもちろん、開発後の安定稼働を支える運用・保守まで一貫して請け負う体制を整えており、現在は自社SaaSサービスの展開にも注力。福岡本社と東京オフィスの2拠点体制で、エンジニアが場所を問わず高いパフォーマンスを発揮できる環境を整えています。
導入のきっかけは、7年ぶりに採用した新卒社員の「奨学金の返還が大変だ」という切実な声でした。「社員が安心して仕事に集中できる環境をどう作るか」を模索し、実は福岡市の補助制度が始まる前から、自社独自の支援策として運用を開始していました。
その後、市の制度スタートを知り、取り組みを後押しするものとして活用を決定。自治体の動きを待たず「会社が責任を持って社員を支える」というスタンスを貫いたことが、理想的な支援に繋がりました。
現在は入社1年を経過した正社員を対象に、月額2万円を上限として全額支援しています。こだわったのは、給与に上乗せする「手当支給型」ではなく、会社が日本学生支援機構へ直接返還する「代理返還型」の選択です。
手当支給は本人の所得税や社会保険料の負担を増やしてしまいますが、代理返還なら本人の手出しなく、純粋に負債をゼロにできます。この「実質的な手取りを確実に守る」仕組みこそが、生活基盤を支える上で最も誠実な形だと考えたからです。
このサポートは「会社が人生を支えてくれている」という深い信頼を生み、採用広報の武器にもなっています。社員の人生に真摯に向き合う姿勢が、数字以上の絆を築く土台となっています。
当社では、不安の解消が成長の近道だと考え、経営数値や評価基準の「フルオープン」を徹底しています。この情報の見える化の核となる自社開発ツールは「onemind」。2025年度「福岡市トライアル優良商品」にも認定されました。
リモートワーク主流の中での「対話」も重視しています。ボウリング大会や社内バーイベントなど、顔が見える独自の交流施策を数々実施。また、奨学金返還支援においても導入目的を全社員で共有し、一部の社員だけが得をしない公平性を追求しています。
当社では「透明な情報」と「温もりのある対話」の両立によって、社員が安心して個の力を発揮できる環境を支えています。
私たちが採用において何よりも大切にしているのは、スキルや経歴以上に、その方の「素直さ」と「誠実さ」です。当社では、技術や知識は入社後の充実した研修制度を通じていくらでも伸ばせると考えています。そのため、理系・文系といった出身や資格の有無は決定的な条件ではありません。
それよりも、他者の意見を真っ直ぐに受け入れ、自ら学びを吸収しようとする「素直さ」があるか。これこそが、エンジニアとして、また一人の人間として成長していくための最大の資質だと確信しています。
また、私たちは経営数字から評価基準までをすべて公開する「フルオープン」な組織です。透明性の高い環境だからこそ、嘘をつかず、仲間への感謝を言葉にできる誠実な方と共に働きたい。技術力で突出していても、周囲との信頼関係を築けない方は、残念ながら当社にはマッチしません。
お互いを尊重し、共に高め合っていける、そんな「人柄」を最優先に考えています。
キャッチアップ様の本人の負担増を避けるために「代理返還型」を選択したというエピソードは、制度を形だけで終わらせない誠実さの表れです。フルオープンな経営と密な交流でエンゲージメントを高める組織風土のもと、奨学金返還サポートの導入で安心と成長を支える。社員一人ひとりの人生に寄り添う「キャッチアップ流」の支援は、これからの時代の理想的なパートナーシップを体現していると感じました。