関東から鹿児島へ、バスから船へ!Uターンで見つけた新たな仕事のやりがい

今回は、山川造船鉄工株式会社にお勤めの片平さんに、鹿児島へのUターンにまつわるお話をお聞きしました。
片平 正芳さん(43歳)
大学院を卒業後、栃木県宇都宮市の自動車メーカーに就職した片平さん。大型バスの設計担当として活躍しながら、地元である指宿に戻るタイミングを待っていたそうです。念願のUターン転職で出会った会社は、船舶の修繕を手掛けて90年以上の歴史を誇る山川造船鉄工株式会社。関東から鹿児島へ。バスから船へ。活躍の舞台が変わることでどのような変化があったのでしょう。

Q.鹿児島にUターンする前はどんなお仕事をしていたのですか?

自動車の中でも特にバスが大好きで、車体設計を勉強するために関東の大学に進学しました。大学院を卒業後、就職先として選んだのは栃木県内の自動車メーカーです。鹿児島で働きたい気持ちもありましたが、念願のバス設計に関われる職場に出会えたのがうれしくて、まずは関東でがんばろうと決めたんです。結果、15年間もお世話になりました。

Q.Uターンを決めたきっかけは何ですか?

特別なきっかけがあったわけではなく、学生時代も就職後も「いずれは鹿児島に戻る」とは考えていたので、そのタイミングが来たという感じですね。関東で働きながらも毎年3回くらいは帰省していて、その中で自分や家族の年齢、仕事の状況などを踏まえて「そろそろかな」と。2023年7月、地元の指宿にUターンしました。

Q.鹿児島に戻って感じた魅力は?

1番感動したのは、やはり指宿の海産物の美味しさですね。魚と焼酎が好きなので、食生活は本当に豊かになりました。また、職場の同僚や街中の車の運転でも、鹿児島は急いでいる人や焦っている人が少ないように感じています。お客様もみんなおだやかで、あたたかい土地柄にホッとします。

Q.山川造船鉄工を選んだ理由は何ですか?

会社が実家から通える距離にあったことと、これまでの設計の経験を活かせる仕事だったこと。この2点が大きな理由です。現在は船体の修繕工事に関わる積算を担当し、必要な鋼板や部品の算出、工事図面の確認、コスト管理などに関わっています。大型フェリーや貨物船など、多彩な船を見られることは毎日の楽しみです。

Q.現在のお仕事にはどんなやりがいがありますか?

道路を走るバスと、海の上で何ヵ月も航海する船。乗り物としてのスケールもまったく違いますし、安全性に対する考え方や使用する材料も大きく異なるため、どこを取っても新鮮でおもしろいです。まだまだ勉強中の身なので、ひとつひとつの仕事を丁寧に進めることを心がけています。

Q.転職して苦労したことはありますか?

修繕工事の内容を把握するために現場で図面を見ながら打ち合わせをするのですが、船内の構造が複雑で、迷子になってしまうことがよくあります(笑)。また自動車部品と同じ名前なのに船舶の世界では機能の違う部品を指していることもあり、専門用語の理解にも時間がかかりました。

Q.Uターン後、生活面はどのように変化しましたか?

前職では忙しかったこともあり、休日もダラダラと過ごしがちでしたが、鹿児島に戻ってからは時間的・精神的に余裕ができ、ウォーキングに出掛けるなど身体を動かす習慣ができました。栃木県には海がなかったので港街の景色を観るだけでも楽しく、人間こうも変わるものかと自分でも不思議です。

Q. 山川造船鉄工では、Uターン者への支援もあると聞きました

会社の徒歩圏内に社員寮があり、2万円で家具・駐車場付きの部屋に入居できます。私は実家暮らしのため利用していませんが、住むところが格安で確保できるのはかなりありがたいと思います。自治体が支援する移住に関する様々な制度などの手続きについても会社がしっかりフォローしてくれます。
片平さんのように、進学や就職で一度鹿児島を離れた方も、鹿児島に戻って働くという選択肢もあります。
そんなとき鹿児島には、帰ってきた人を温かく迎えてくれる風土や環境があります。
自分らしい暮らし方・働き方をしたい方、新しいことにチャレンジしたい方、のんびりと自分のペースで過ごしたい方、それぞれの思いを鹿児島で実現しませんか。